読者の皆さんは、普段生活を行う中で、「幸せ」について考える機会はありますか? 「幸せ」の定義について、質問を行うと、以下のように答える人も多いのではないでしょうか?
・お金持ちになること
・ブランド物の衣服を身につけること
・高級レストランでご飯を食べること
しかし、果たしてこれらは本当に「幸せ」だと断言することはできるのでしょうか?
上記はそれぞれ、資本主義における物質主義的な価値観の表れだともいえます。 現在、「物質的な幸せ」ではなく、「精神的な幸せ」、または、一部の上流層ではなく、全ての人々が幸せになるような 経済システムへの注目が集まっています。
海外では、GAFAを中心として、大企業も「新たな資本主義」への取り組みを行う企業も増えています。 実は、日本にもそうした理念を持った企業があることはご存知でしょうか?
共生バンク株式会社とは
共生バンク株式会社は、従来の物質的な資本主義からの転換を理念として、 不動産開発、ファンド事業、テーマパーク、ホテルを中心としたレジャー、社会福祉など、様々な分野において、 事業を展開しています。
また、同社のサイトでは、「戦後日本が目指してきた、お金や物を追求しすることで、幸福感を味わう」といった考えから、 「人間の本質的な欲求が精神的な喜びや心の成長にある」=人や環境の為に活動を行う「共生主義・ともいき主義」を 提唱しています。
このような、新たな「幸せ」を理念とする共生バンク株式会社とは、一体どのような会社なのでしょうか?
また、このような理念は実際の事業にどのように反映されているのでしょうか?
代表取締役の栁瀨公孝氏の経歴、考えについてもクローズアップを行いながら、 同社について調査をしてみました。
共生バンク株式会社は上場してる?
共生バンク株式会社の資本に関しても調べてみました。
調査を行う限り、共生バンク株式会社、グループ会社ともに、非上場であり、株式も公開していないようです。
そのため、株価等の情報も確認する事ができませんでした。
共生バンク株式会社の代表は柳瀬公孝氏
「共生バンク株式会社」の代表者は柳瀬公孝さんです。柳瀬公孝さんは著書も執筆されています。「成田空港の隣に世界一の街を造る男」というタイトルの本で、東関道・成田スマートIC下車すぐ、東京ドーム10個分にも相当する広大な土地で進行しているプロジェクト「共生日本ゲートウェイ成田」についてを紹介されています。
今、柳瀬公孝さんが作っている街は評価資産額1兆円だといいます。この街はテーマパークではなく、47都道府県の特産品が集まるショッピングモールや国際常設展示場、そしてアニメミュージアム、劇場、高度医療センターのほか、原寸大の安土城、バスターミナル、ホテル、24時間営業のレストランなどを備える、まさに「街」となるんだそうです。
柳瀬公孝の経歴・学歴!
それでは、柳瀬公孝氏がこれまでどのような経歴をたどっているのでしょうか?
1966年神戸市で生まれた、柳瀬公孝氏は、自衛隊などでの経験を経て、1992年資産家向けコンサルティング事業を立ち上げます。
その後、不動産会社㈱ワールド・アミーの設立に携わり、当時としては全国的に珍しい定期借地権分譲マンションの連続分譲なども手がけています。
1997年共生バンクグループの前身となる都市綜合インベストバンクグループを設立します。
不動産開発、不動産証券化などの事業を手がけ、「みんなで大家さん」などの、 サービスの展開を行なっています。 また、経営者としての側面以外にも、「関西定期借家協議会」設立に参画、理事として定期借家法制定に貢献しました。
2001年、京セラ稲盛和夫名誉会長を最高顧問に迎え、日本初の本格的な民間総合政策シンクタンク「日本政策フロンティア」設立に尽力、 2011年には、与野党の保守系議員64名からなる超党派の勉強会「国家経営志士議員連盟」の設立に携わるなど、グループ経営以外にも活動の幅を広めています。
現在、柳瀬公孝氏が注力しているプロジェクトが「共生(ともいき )ゲートウェイ成田」プロジェクト、つまり「街」づくりです。成田空港の隣に、ショッピングモールや医療機関、劇場、医療研究所などが 集まった一つの「街」を作り上げるというもので、インバウンド外国人観光客を呼び込む、大きな起爆剤になるとして注目を集めています。
このように、柳瀬公孝氏の経歴などを調査したところ、氏は一貫して、ビジネスと社会をつなげるパイプを作り上げることで、サービス利用者のみならず、施設近辺の地域住民など 様々なステークホルダーが「幸せ」となるシステムの創出を志している事が読み取れます。
共生バンク株式会社の事業とは?
共生バンク株式会社は様々な分野で事業を手がけています。代表的なものをいくつかピックアップしてみました。
・不動産開発事業:「共生(ともいき)日本ゲートウェイ成田プロジェクト」を中心としたデベロップメント事業 を行う。その他自社開発マンションを銀座、門前仲町などの都心の一等地にて開発。デザイン性・健康志向・安全重視などを重視した企画設計 をテーマに展開中
・ファンド事業:テレビCMでもお馴染みの「みんなで大家さん」シリーズを中心とした、不動産の資産運用サービスを行う。 保有物件には、城や結婚式場、医療ビルなど多岐にわたる。
・テーマパーク事業:「伊勢忍者キングダム」の運営に携わり、安土桃山時代から受け継がれる忍者・サムライ文化の訴求や地域振興を目的とした 活動に尽力。
・社会福祉事業:託児所・身体障害者施設の運営を通じて、「共生社会の創造」を目指す。同社が手掛ける「障害児通所支援施設 ゆうしん」は、 自宅から施設に通う形でさまざまなサービスを受けることができる「障害児通所支援」を通して、障害を持った子供たちのサポートを行う。
・ホテル事業:ホテル運営受託を受け、現代のニーズにあったリノヴェーションを提案。同社が手がけた、「熊本 和数奇 司館」「キングアンバサダーホテル熊谷」 などは、楽天トラベルアワード(敢闘賞)、Certificate of Excellence を受賞するなどの評価を得ている。
まとめ
今回共生バンク株式会社、並びに柳瀬公孝氏について調査を行い、以下のような事実が浮かび上がりました。
・共生バンク株式会社は、従来の資本主義とは異なる、人や環境の為に活動を行う「共生主義・ともいき主義」を 理念として活動を行なっている。
・柳瀬公孝氏は、グループ経営の傍ら、国会議員を中心とした勉強会を開くなど、様々なフィールドにて活動を行なっている。
・現在は、成田空港の隣に、インバウンド観光客向けの街「ゲートウェイ成田」プロジェクトを進行中。2024年の大阪万博に向けて、 さらにプロジェクトへの注目が高まる事が予想される。
柳瀬公孝氏が提唱する「精神的な充足感に根ざした共生社会」は、価値観の転換期を迎えている日本にとって、大きな意味を持ち、 重要な羅針盤になるのではないでしょうか。
「ゲートウェイ成田」プロジェクトなど、柳瀬公孝氏の動向には今後も注目です。
会社概要
会社名 共生バンク株式会社
代表 柳瀬公孝
所在地 〒102-0083東京都千代田区麹町5丁目3番地 第7秋山ビルディング5階
設立 1997年7月
資本金 3億7950万円 事業 グループ企業各社の経営管理ならびにそれに付帯する業務